ピロリ菌除菌療法
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ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ、Helicobacter pylori)とは
胃のなかに生息している細菌です。
ウレアーゼを産生し、胃の酸から自分を守っています。
萎縮性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因になっています。
がんの発生とも重要な関わりがあることがわかってきました。
- 年齢が高くなるほど感染率が高く、衛生状態が不完全だった昭和30年以前に生まれた世代では80%と高くなっています。
- 胃・十二指腸潰瘍の患者さんの90~100%がピロリ菌に感染しています。
- ピロリ菌を除菌すると潰瘍の再発率が著明に下がります。
ピロリ菌の存在診断
胃カメラの時、胃の中の組織片を採って簡単に検査できます。(迅速ウレアーゼ試験)
除菌療法
胃酸を下げる薬と、抗生物質を1週間服用します。
除菌の成功率は約80%です。
不成功の場合、別の薬で再度除菌を試みることもできます。
除菌療法の副作用
- 軟便(13.7%)、下痢(9.1%)
- 味覚異常(3.5%)
- 肝機能障害(5%)など
対処法
多くは一時的なもので、内服終了すれば消失します。
出血や強い痛みを伴う下痢の場合は、直ちに内服を中止し、下痢の治療をしなければなりません。急いで連絡してください。
除菌成功例の5~10%に、びらんや逆流性食道炎が起こることがあります。
多くは症状は軽く、治療の必要はありません。
これまでに薬のアレルギー、特にペニシリンアレルギーがあった方は除菌療法はできません。治療前に必ず申し出てください。